気候変動や干ばつの影響によるグローバル需要の増加に応えるため、工場の規模拡大と生産性向上により生産能力を約5倍の月100トンまで強化100%オーガニックの超吸水性ポリマーの開発を手がけるEF Polymer株式会社(本社:沖縄県国頭郡 / 創業者兼CEO:ナラヤン・ラル・ガルジャール、以下「EFポリマー」)はこの度、インド・ラージャスターン州の工場を拡張移転し、操業を開始することを発表しました。新工場は5月11日(土)から稼働し、製品の量産を開始します。本プロジェクトの背景と概要EFポリマーでは2020年からラージャスターン州のウダイプール市郊外で生産を行ってきました。2021年から日本、2022年から米国で農業向け製品の販売を行っていますが、気候変動や干ばつの影響による水不足や世界情勢による肥料の価格高騰が深刻化し、欧州や南米、アジア地域においても100%オーガニックの超吸水性ポリマーの需要が拡大しています。また、環境規制の強化や環境意識の高まりから、従来石油由来の超吸水性ポリマーが使われてきた日用品の環境対策としてもオーガニックポリマーへの注目が集まっています。こうした市場のニーズに応えるため、当社では生産力の強化を図ります。新たに創業を開始した工場では、従来の約5倍となる月100トンのポリマー生産能力を誇り、一部生産プロセスの見直しや自動化により、さらなる生産効率の向上を実現しています。新工場の特徴今回の新工場では、工場全体の規模拡大と合わせて製造工程における効率性の向上や合理化を行いました。PLCやSCADAシステムの導入を行い、全工程において生産効率を向上させるとともに、生産業務におけるセキュリティと機密性を強化しました。原材料を充填する際のバケット・エレベーター、パッケージングの際に自動で袋詰めやラベリングを行う機械など、製造ラインの生産性向上のために補完的な機械を導入し、手作業への依存度を低減しています。さらに、原材料や完成品の品質管理を行うための品質管理専用ラボを設置し、製品が当社の基準を満たしていることを管理しています。EF Polymerの創業者兼CEOのナラヤン・ガルジャールは以下のように述べています。「今回の工場拡張移転の第一の目的は、世界中でより多くの農家の方々に当社の製品をお届けできるようにするためで、私たちが目指す持続可能な将来に向けたマイルストーンの一つです。また、新工場では保冷剤や日用品など農業用途以外のポリマーの生産も行います。事業の核となる生産拠点の増強を行った今、私たちは今後も市場の声に耳を傾け、様々な産業において革新的な製品の提供ができるよう、取り組みます。」EFポリマーは今年、インド・日本・米国・フランス・タイを注力国とし年間約400トンの販売を見込んでいます。また、今年から来年にかけてシリーズBの資金調達を行い、さらなる事業拡大に向けて取り組んでいます。EF PolymerについてEF Polymer株式会社はインド生まれ、沖縄育ちの技術をグローバルに展開するディープテック・スタートアップです。オレンジの皮など、従来捨てられていた果物の残渣をアップサイクルすることで、100%オーガニックの超吸水性ポリマー(SAP)の「EFポリマー」を開発し、農業資材として展開しています。2020年に沖縄で設立され、現在インドと日本を拠点に事業を推進しています。また、企業との協業により保冷剤や日用品、化粧品などでも自然由来のSAPを使った製品開発を進めています。当社製品の普及を通して、水不足を中心とした環境問題の解決を目指しています。https://ja.efpolymer.com/